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パスポートの紙面に重なって押されたスタンプ
分析 · 本人確認(KYC)

KYCとは何か?FATF、米国FinCEN、EUの規則が定める本人確認と、その発動のタイミング

写真: Norberto Triaes / Unsplash
要点、書類から

KYCとは何ですか?

KYCはknow your customerの略で、事業者が顧客の身元を確かめる本人確認のことです。国際基準のFATF勧告10は、信頼できる独立した書類による確認を求めます。2026年10月9日に読んだ米国とEUの規則も同じ骨組みで、取引の継続的な監視と、必要なら資金の出所の確認まで含みます。

書類の最終確認日 確認者 CryptoGuardz 登録簿編集部

KYCとは、規制を受ける事業者が顧客の身元を確かめる本人確認のことで、know your customer(顧客を知る)の略です。国際基準はFATFの勧告10で、身元をusing reliable, independent source documents、つまり信頼できる独立した書類で確認するよう求めています。日本で取引所の口座を開くときに求められる本人確認も、同じ考え方の上にあります。ただし日本の法令の条文は、この記事では読んでおらず未確認です。

以下の規則は2026年10月9日に読みました。後半の数字は、出金時の本人確認の登録簿にある海外の仮想通貨事業者24社の記録から数えたもので、各社の規約を2026年9月2日か10月2日に読んでいます。投資の助言ではありません。

KYCは何の略か?

know your customer、顧客を知るという意味です。この言葉は仮想通貨より古く、米国の証券会社を監督するFINRAは今も規則2090の表題をKnow Your Customerとしています。規則は会員に、reasonable diligence, in regard to the opening and maintenance of every account, to know (and retain) the essential facts concerning every customerを求めます。すべての口座の開設と維持にあたり、相当の注意を払って各顧客の基本的な事実を知り、記録しておくことです。マネーロンダリング対策の法律では、同じ仕事を顧客デューデリジェンス(CDD)と呼びます。事業者の「KYC」のページと規制当局の「CDD」の規則は、同じ手続きを指しています。

FATF勧告10では、KYCの本人確認とは何か?

金融活動作業部会(FATF)が定める4つの措置です。勧告は2026年6月に最終更新されています。勧告10は禁止から始まります。

Financial institutions should be prohibited from keeping anonymous accounts or accounts in obviously fictitious names.

FATF Recommendations, Recommendation 10, retrieved 2026-10-09

金融機関には、匿名の口座や明らかに架空の名義の口座を持たせてはならない、という意味です。続いて措置が並びます。(a)Identifying the customer and verifying that customer's identity using reliable, independent source documents, data or information.、顧客を特定し、信頼できる独立した書類、データ、情報で身元を確認すること。(b)実質的支配者の特定。(c)Understanding and, as appropriate, obtaining information on the purpose and intended nature of the business relationship.、取引関係の目的と性質を理解し、必要に応じて情報を得ること。(d)Conducting ongoing due diligence on the business relationship and scrutiny of transactions、取引関係の継続的な審査と取引の精査で、including, where necessary, the source of funds.、必要なら資金の出所まで含みます。

口座開設時の自撮り写真は(a)にあたり、大きな入金のあとに銀行の明細を求められるのは(d)です。

FATFはいつKYCを行うべきだとしているか?

4つの場面です。establishing business relations(取引関係を始めるとき)、above the applicable designated threshold (USD/EUR 15,000)(1万5,000米ドルまたはユーロを超える一回限りの取引)、there is a suspicion of money laundering or terrorist financing(資金洗浄やテロ資金供与の疑いがあるとき)、そして以前に得た本人情報のhas doubts about the veracity or adequacy of previously obtained customer identification data.、正確さや十分さに疑いがあるときです。

賭博事業者は別に扱われます。勧告22はCasinos – when customers engage in financial transactions equal to or above the applicable designated threshold.として、所定の基準額以上の取引にデューデリジェンスを適用します。その基準額は解釈ノートにありますが、2026年10月9日に2回試しても読めず、未確認です。勧告15は仮想通貨の事業者にも制度を広げ、countries should ensure that virtual asset service providers are regulated for AML/CFT purposes、各国は暗号資産サービス提供者をマネーロンダリング対策の規制下に置くべきだとしています。

米国の法律は何を求めているか?

銀行などの対象金融機関には、FinCENのCDD規則が適用されます。FinCENのページは、この規則にhas four core requirements、4つの中核的な要件があるとし、次のことを合理的に行うための書面の手続きを求めています。

FinCEN CDD規則の要件FinCENのページの文言意味
1identify and verify the identity of customers顧客の身元の特定と確認
2identify and verify the identity of the beneficial owners of companies opening accounts口座を開く会社の実質的支配者の特定と確認
3understand the nature and purpose of customer relationships to develop customer risk profiles取引関係の性質と目的を理解しリスク評価を作る
4conduct ongoing monitoring to identify and report suspicious transactions継続的に監視し疑わしい取引を報告する

4つ目には、on a risk basis, to maintain and update customer information、リスクに応じて顧客情報を維持、更新することも加わります。構造はFATFとほぼ同じです。海外の事業者はFinCENの規制対象ではなく、登録簿の24社のうち22社が米国を制限地域に挙げています。

EUのマネーロンダリング対策規則は何を定めているか?

規則(EU)2024/1624、いわゆるAML規則は、各国の法律に代わってEU全体にひとつのルールを置きます。EUR-Lexは最初の適用日を2027年7月10日としています。賭博については、前文64が基準額の考え方を説明しています。

The EUR 2 000, or the equivalent in national currency, threshold applicable to providers of gambling services is met regardless of whether the customer carries out a single transaction of at least that amount or several smaller transactions which add up to that amount.

Regulation (EU) 2024/1624, recital 64, retrieved 2026-10-09

賭博サービスに適用される2,000ユーロの基準額は、1回の取引でも、合計してその額に達する複数の小さな取引でも満たされる、という意味です。前文はさらに、事業者はshould be able to attribute transactions to a given customer even if they have not yet verified the customer's identity、つまり本人確認の前でも取引を特定の顧客にひもづけられるべきだと続けます。EUの許可を受けた事業者は、相手が誰かわかる前から利用額を合算し、2,000ユーロに達した時点を知っていなければなりません。規則の本文の条文は2回試してもEUR-Lexで読み込めず、条番号と暗号資産に関する規定は引用していません。未確認です。5つの規制当局の規則の比較は規制当局ごとの本人確認の記事にあります。

海外の事業者はいつKYCを求めるのか?

登録簿の24社は、海外で運営されるオンラインカジノです。日本の刑法185条は賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。と定めており(2026年10月16日にe-Gov法令検索で確認)、日本の読者向けにはこれらの事業者の名前やリンクを載せず、規約がどう書いているかの数だけを示します。利用を勧めるものではありません。

登録簿は各社の拘束力のある書類を3つの型に分けています。本人確認を出金か入金の条件と明記するのが9社、公表された金額で発動するのが1社、事業者がいつでも求められるとする裁量型が13社、読める規約がなくデータなしが1社です。

金額を本人確認の主な発動条件にしているのは1社だけですが、6社がKYCの文書のどこかに数字を書いています。下は2,000ユーロ、上は1 BTCで、ある社は累計入金2,200米ドルとしています。6社のうち3社は数字を公表したうえで、それより下でも確認する権利を留保しています。数字は確実に確認される下限であって、確認されない上限ではありません。基準額をdependent on the account's risk characterisation、口座のリスク評価次第とし、数字を公表しない社もあります。2社は最初の入金の前に本人確認を置いています。

書類の提出期限は、5社が30日としています。2週間とする社はFailure to pass verification within 2 weeks will lead to account closure and any winnings confiscation.と書いています。2週間以内に確認が通らなければ口座を閉じ、勝ち分を没収する、という意味です。

仮想通貨の取引所も同じようにKYCを求めるのか?

取引所の登録簿はKYCの発動条件を項目として記録していないため、数は出していません。データなしです。取引所の記録には結果のほうが残っています。たとえばHTXの利用規約は、疑わしい取引をsuspend, halt or terminate(保留、停止、取り消し)でき、without notice to you、通知なしに報告できるとしています。18社の項目は取引所の登録簿にあります。

この記事でわからないこと

実際にどれだけの頻度で書類を求められるか、審査にどれだけかかるか。未測定です。FATFの賭博事業者の基準額とEU規則の本文の条文。未確認です。事業者が公表した数字どおりに運用しているか。未測定です。日本の取引所の本人確認の手順と根拠法令。未確認です。この記事は、本人確認を避ける方法を説明するものではありません。

よくある質問

KYCは何の略ですか?

know your customerです。FINRAの規則2090がこの言葉を表題にし、FATFの勧告10が顧客デューデリジェンスの名前で国際基準を定めています。

KYCの本人確認では何をされますか?

FATFの勧告10では、信頼できる書類による身元の確認、実質的支配者の特定、取引の目的の把握、継続的な監視の4つです。継続的な監視にはincluding, where necessary, the source of funds.、必要なら資金の出所の確認も含まれます。

KYCはいくらから必要になりますか?

FATFは一回限りの取引について1万5,000米ドルまたはユーロを挙げ、EUの規則は賭博サービスで合算2,000ユーロとしています。日本の基準は未確認です。

出金のあとでKYCを求められることはありますか?

あります。FATFの措置(d)は継続的な審査を求めており、登録簿の24社のうち13社はいつでも求められる権利を規約に書いています。

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出典

出典はそれぞれ元のタイトルのまま、公開された言語で、取得した日付とともに載せています。

  1. FATF Recommendations, updated June 2026, Recommendation 10, retrieved 2026-10-09
  2. FATF Recommendations publication page, retrieved 2026-10-09
  3. FINRA Rule 2090, Know Your Customer, retrieved 2026-10-09
  4. FinCEN, CDD Final Rule, retrieved 2026-10-09
  5. Regulation (EU) 2024/1624, recital 64, retrieved 2026-10-09
  6. Regulation (EU) 2024/1624, EUR-Lex record, retrieved 2026-10-09
  7. CryptoGuardz KYC-on-withdrawal register, kyc fields in data/operators, read 2026-09-02 and 2026-10-02
  8. Cloudbet terms, as recorded 2026-09-02
  9. Bitcasino terms, as recorded 2026-10-02
  10. Sportsbet.io general terms and conditions, as recorded 2026-09-02
  11. Lucky Block AML policy, as recorded 2026-10-02
  12. mBit player terms, as recorded 2026-10-02
  13. Rakebit payment policy, as recorded 2026-09-02
  14. Jack KYC and AML policy, as recorded 2026-09-02
  15. Shuffle anti-money-laundering policy, retrieved 2026-10-09
  16. Stake anti-money-laundering policy, retrieved 2026-10-09
  17. Vave terms and conditions, as recorded 2026-10-02
  18. Metaspins terms and conditions, as recorded 2026-10-02
  19. CryptoGuardz safer gambling file
  20. e-Gov法令検索、刑法(明治四十年法律第四十五号)第185条、retrieved 16 October 2026

この記事について

上に挙げた出典をもとに、CryptoGuardzの登録簿チームがまとめました。調査と下書きにはAIの支援を使い、公開前に名前を明記した編集者が確認しています。この記事はギャンブルを勧めるものではありません。数字や読み方に誤りがあればお知らせください (英語)。訂正は公開の場で記録します。

この記事には英語版もあります: What is KYC verification? The rules and 24 casinos